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『
御法(大島本)
』
火のいと明かきに、御色はいと白く光るやうにて、とかくうち紛らはすこと、ありし
うつつ
の御もてなしよりも、いふかひなきさまにて、何心なくて臥したまへる御ありさまの、飽かぬ所なしと言はむもさらなりや。なのめにだにあらず、たぐひなきを見たてまつるに、「死に入る魂の、やがてこの御骸にとまらなむ」と思ほゆるも、わりなきことなりや。
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第二章 紫の上の物語 紫の上の死と葬儀 [第四段 夕霧、紫の上の死に顔を見る]
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