鏡花作品の語彙検索(KWIC)

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『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

雨《あらし》に崖くずれがあって、大分、人が死んだ処だから。」――           :133/143


『絵本の春』 青空文庫

知っている。大女の小母さんは、娘の時に一度死んで、通夜の三日の真夜中に蘇生《よみがえ :31/84
は、帰って、腹を割《さ》いた婦《おんな》の死体をあらためる隙《ひま》もなしに、やあ、 :46/84
ど》に詰《つま》って、息が塞《ふさが》って死んだのだ。どうやら手が届いて息を吹いたが :50/84
》い洪水した。七の数が累《かさ》なって、人死《ひとじに》も夥多《おびただ》しかった。 :74/84
さいわい》に、白昼の出水だったから、男女に死人はない。二階家はそのままで、辛うじて凌 :76/84


『縁結び』 青空文庫

させる境遇《きょうぐう》であるために、親の死目に合わなかったからであろう、と云った。 :80/405
汚《よご》すと云って厭《いや》がったっけ。死んだ阿母《おふくろ》が大事にしていた、絵 :126/405


『古狢』 青空文庫

んは、ただ一夜《ひとよ》の情《なさけ》で、死んだつもりで、地獄の釜で頷《うなず》いた :207/310
  もう身も世も断念《あきら》めて、すぐに死場所の、……鉄道線路へ……」       :217/310
      「さあね、それがね、恥かしさと死ぬ気の、一念で、突き破ったんでしょうか。 :219/310


『外科室』 青空文庫

純潔なる白衣《びゃくえ》を絡《まと》いて、死骸のごとく横たわれる、顔の色あくまで白く :10/165
ゆめうつつ》の間に人に呟かんことを恐れて、死をもてこれを守ろうとするなり。良人《おつ :49/165
も肯きませんか。それじゃ全快《なお》っても死んでしまいます。いいからこのままで手術を :91/165
間、先刻《さき》よりちとの身動きだもせで、死灰のごとく、見えたる高峰、軽く見を起こし :94/165


『義血侠血』 青空文庫

                 車夫は必死となりて、やわか後《おく》れじと焦れども :32/706
                 渠は実に死すべしと念《おも》いぬ。しだいに風歇《や :150/706
として月色ますます昏く、夜はいまや全くその死寂に眠れるとき、〓谺《こだま》に響き、水 :499/706
  水は沈濁して油のごとき霞が池の汀に、生死も分かず仆れたる婦人あり。四肢を弛めて地 :504/706
                  白糸は死守せんものと決心せり。渠の唇は黒くなりぬ :516/706
を飲んだら、さぞ胸が清々するだろう! ああ死にたい。こんな思いをするくらいなら死んだ :529/706
 ああ死にたい。こんな思いをするくらいなら死んだほうがましだ。死のう! 死のう!」  :529/706
な思いをするくらいなら死んだほうがましだ。死のう! 死のう!」            :529/706
るくらいなら死んだほうがましだ。死のう! 死のう!」                 :529/706
覚悟せるなり。渠はすでに前後を忘じて、一心死を急ぎつつ、蹌踉《よろよろ》と汀に寄れば :530/706
はまたなんとか都合もできよう。……これは今死ぬのは。……」              :533/706
  この証拠物件を獲たるがために、渠はその死を思い遏《とどま》りて、いちはやく警察署 :534/706
だろうなあ。ああ、窮った、窮った。やっぱり死ぬのか。死ぬのはいいが、それじゃどうも欣 :539/706
。ああ、窮った、窮った。やっぱり死ぬのか。死ぬのはいいが、それじゃどうも欣さんに義理 :539/706
いことだ、……けれども才覚ができなければ、死ぬよりほかはない。この世に生きていないつ :549/706
ことだけれども、金は盗ろう。盗ってそうして死のう死のう!」              :549/706
けれども、金は盗ろう。盗ってそうして死のう死のう!」                 :549/706
を顰めつつ、よたよたと縁を伝いて来たりぬ。死骸に近づきて、それとも知らず、      :562/706
証拠になろうという物はそればかりではない。死骸のそばに出刃庖丁が捨ててあった。柄の所 :625/706
。威儀ある紳士とその老母とは最も粛然として死黙せり。                 :646/706
  渠は想えり。濶達豪放の女丈夫! 渠は垂死の病蓐《びょうじょく》に横たわらんとも、 :685/706
裁判長は検事代理の請求は是なりとして、渠に死刑を宣告せり。              :705/706


『五大力』 従吾所好

                     死んだか、活きたか、音信の知れない、昔のひ :114/1139
                    「死神が憑いたぞ、此は。……いまの白いのを、 :445/1139
、と聞くと、――いづれ大川であらうけれど、死骸の上つたのは、ずつと下で、八幡様のうら :633/1139
浮く。頬のあたり薄りと玉の雫の血が通つて、死顔ながら莞爾した、白歯もちら/\と〓〈ら :763/1139
                と二三日、死骸が上らなかつたつて言ふ事です。     :937/1139
     最う、欄干の下、二三間さきから水死人だと知れました。            :941/1139
癖、其の美しさつたらなかつたんです……私は死んだ婦の事ばかり気にして居たもんですから :962/1139
処へ見に来てくれました。――もやひ身上で、死んだ遊女と実は同居して居たんですつて―― :964/1139
事には、病人が、何時誰に聞くつて事なしに、死んだ婦の、不断、饒舌つたり、言つたりした :965/1139
            何でも、流れて来た死骸を見ると、途端に半鐘を打つて摺るやうに :968/1139
小弥太、お前の母親〈おふくろ〉は、若くつて死んだつけ。」とぽた/\と、あゝ、水洟。  :1014/1139
               あゝ……其の死んだ遊女と言ひ、実に察しる。美しいがため :1035/1139
ばかりも、其の婦が美しく成つた、と思へば、死んだ遊女の功徳にも成らう。        :1040/1139
        「手塚の太郎と引組んで、討死々々。」                 :1071/1139


『星あかり』 泉鏡花を読む

をさまよつて、乱橋から由比ヶ浜をうろついて死にさうになつて帰つて来た自分の姿は、立つ :35/36


『活人形』 鏡花とアンティークと古書の小径

ほかたち》太《いた》く憔《やつ》れたり。検死の医師の診察せるに、こは全く病気の為に死 :9/219
検死の医師の診察せるに、こは全く病気の為に死したるにあらで、何にかあるらむ劇しき毒に :9/219
警部は見遣りて、「君、鰒《ふぐ》でも食つて死によつたのかも知れんが。何も毒殺されたと :10/219
殺されたといふ証拠は無いではないか。泰助は死骸の顔を指さして、「御覧なさい。人品《ひ :10/219
、頻りに視《なが》めて居たりけり。先刻より死骸の胸に手を載せて、一心に容体《ようだい :10/219
            泰助は一人残りて、死人の呼吸《いき》を吹返さむとする間際には :11/219
ば、医師の見込みは過たず、良《やゝ》ありて死骸は少しづゝの呼吸を始め、やがて幽《かす :11/219
や、私は本望が協《かな》つた。貴下に逢へば死んでも可い。と握りたる手に力を篭めぬ。何 :12/219
はして下さいまし。明日まで生延びて言はずに死ぬよりは、今お話し申して此処で死ぬ方が勝 :12/219
て言はずに死ぬよりは、今お話し申して此処で死ぬ方が勝手でございます。と思ひ詰めてはな :12/219
赤城の主人は大酒のために身を損ひて、其後病死したりしかば、一族同姓の得三といへるが、 :17/219
                   叔母死して七七日《なゝなぬか》の忌も果てざるに :20/219
言ひ難く、さればとて此まゝにては得三の手に死ぬばかりぞ、と抱き合ひつゝ泣き居たりしを :22/219
と涙を泛べつゝ、「此面影はありますまいよ。死顔でも見たい、もう一度逢ひたい。と現心《 :26/219
助は医師に向ひ、「下手人がしらばくれて、(死)をたしかめに来たものらしい。態《わざ》 :29/219
て見るに、この不幸なる病人は気息奄々として死したる如く、泰助の来れるをも知らざりける :36/219
棄置きたる不念《ぶねん》さよ。もし下枝等の死したらむには、悔いても及ばぬ一世の不覚、 :37/219
が、東京へ行懸けに、梁《うつばり》に釣して死ぬ様な目に逢はせて置いたから、些《ちつと :67/219
から、些《ちつと》は応へたらう。其に本間の死んだことも聞かして遣つたら、十に九つは此 :67/219
あゝして梁《うつばり》に釣上げて置いちやあ死んで了ふぢやございませんか。「えゝ!そん :77/219
《あれ》が飛んだことになりました。「ふむ、死にましたらう。だから言はないことか、あん :79/219
ね。非道《ひどい》ことをしなすつた。「否、死んだのならまだしも可いが、何《どう》して :79/219
あの高田に汚されぬ先に、一層《いつそ》此儘死にたいなあ、お姉様《あねさん》は何う遊ば :89/219
に打向ひ、「人形や、好くお聞き。お前はね、死亡《おなくなり》遊ばした母様《おつかさん :89/219
拳《にぎりこぶし》を撲《くら》はせたるが、死活の法にや協《かな》ひけむ。うむと唸《う :96/219
の。「はて、あの綺麗首の代りにたてば、お前死んでも浮ばれるぜ。「えゝ悔しい。「悔しい :98/219
「悔しい事があるものか。首実検に入れ奉る。死相変じてまッそのとほり、はゝゝゝゝ。「お :98/219
ふ如き情実なれば、よしや殴打をなすとても、死に致す憂《うれひ》はあらじ。捕縛して其後 :113/219
ざりけむ、「ひい、殺して下さい殺して。と、死を決したる処女《をとめ》の心。よしや此儘 :118/219
、安心だ。うん八蔵帰《けえ》つたか、それ其死骸の面を見いと、指図に八蔵心得て叢中より :151/219
つ》家内《うち》を検《しら》べて見よう。其死骸はな、好く死んだことを見極めて、家内《 :151/219
》を検《しら》べて見よう。其死骸はな、好く死んだことを見極めて、家内《うち》の雑具《 :151/219
歯を切《しば》り、二目とは見られぬ様にて、死し居れるにもかゝはらず。尚先刻の腹癒《は :152/219
棒でも来はしねえか。己《おら》あ見て来る、死骸を早く、「合点だ。と銀平は泰助の死骸を :153/219
来る、死骸を早く、「合点だ。と銀平は泰助の死骸を運び去りつ。八蔵は門の際《きは》に到 :153/219
何《な》、何《な》、何が。「いやさ。高田の死骸は自殺と見えるか。「へい。自分で短刀の :168/219
て、而《さう》して下枝の傍《そば》に高田の死骸を僵《たふ》して置く。の、左様《さう》 :168/219
屠所の羊のとぼ/\と、廊下伝ひに歩は一歩、死地に近寄る哀れさよ。蜉蝣《ふいう》の命、 :174/219
 閻王の使者に追立てられ、歩むに長き廻廊も死に行く身は最《いと》近く、人形室に引入れ :175/219
高田の傍《かたへ》に押据ゑつ、いと見苦しき死様《しにざま》を指さしていひけるは、「下 :175/219
無し。「其から未だある。此男と、お前と、情死《しんぢう》をした様にして死恥《しにはぢ :175/219
と、お前と、情死《しんぢう》をした様にして死恥《しにはぢ》を曝《さら》すのだ。何《ど :175/219
打震へて力無き膝立直して起き返り、「怪しき死様《しにやう》遊ばしたが、そんなら得三、 :175/219
三は打笑ひ、「好くある奴だ。殺して欲しいの死にたいのと、口癖にいうて居て、いざとなる :175/219
も未練な婦人《をんな》だな。「否《いえ》、死にたうない、死にたうない。親を殺した敵《 :175/219
をんな》だな。「否《いえ》、死にたうない、死にたうない。親を殺した敵《かたき》と知つ :175/219
             夜は正に三更万藾死して、天地は悪魔の独有たり。       :178/219
めて天日を拝したる、喜び譬へむものも無く、死なんとしたる気を替へて、誰か慈悲ある人に :188/219
《たふ》れしに、果せる哉悪人輩《ばら》は誑死《そらじに》に欺かれぬ。         :209/219
て、再び雑具部屋へ引返して旧《もと》の如く死を粧ひ、身動きもせで居たりしかば、二三度 :211/219
で居たりしかば、二三度八蔵が見廻りしも全く死したる者と信じて、斯くとは思ひ懸けざりき :211/219
偵たる義務は完《まつた》し。されども本間が死期《しご》の依頼を天に誓ひし一諾あり、人 :213/219
に誓ひし一諾あり、人情としては決して下枝を死なすべからず。さりとて出て闘はむか、我が :213/219
                  下枝が死を宣告され、仇敵《あだがたき》の手には死 :214/219
が死を宣告され、仇敵《あだがたき》の手には死なじとて、歎き悶ゆる風情を見て、咄嗟に一 :214/219
婆録は得三が乱心の手に屠られて、血に染みて死し居たり。更に進んで二階に上れば、得三は :218/219
る、人形の瞳は玲瓏と人を射て、右眼、得三の死体を見て瞑するが如く、左眼泰助を迎へて謝 :219/219


『海神別荘』 華・成田屋

(やみ)じゃに因って、見えるのは墓の船に、死骸の蠢く裸体(はだか)ばかり。色ある女性 :10/369
、――殺されるものは平凡に疾病(やまい)で死するより愉快でしょう。――それが何の刑罰 :114/369
なやと、急がぬ道をいつのまに、越ゆる我身の死出の山、死出の田長(たおさ)の田がりよし :132/369
がぬ道をいつのまに、越ゆる我身の死出の山、死出の田長(たおさ)の田がりよし、野辺より :132/369
                   男は死ななかった。存命(ながら)えて坊主になっ :148/369
              美女  それは死ぬ事と思いました。故郷(ふるさと)の人も :265/369
          美女  でも、人は私が死んだと思っております。          :288/369
う、お舞いなさい、お唄いなさい、私、私は泣死に死ぬんです。              :331/369
お舞いなさい、お唄いなさい、私、私は泣死に死ぬんです。                :331/369
                 公子  死ぬまで泣かれて堪るものか。あんな故郷(く :332/369


『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫

を縮めた。風のごとく駆下りた、ほとんど魚の死骸《しがい》の鰭《ひれ》のあたりから、ず :178/257


『木の子説法』 青空文庫

類がない。――これが寒中だと、とうの昔凍え死んで、こんな口を利くものは、貴方がたの前 :80/231
ているんだから、夏でも火気はありますまい。死《しに》ぎわに熱でも出なければ――しかし :82/231
入れたんですから。自殺を質に入れたのでは、死ぬよりもつらいでしょう。――       :90/231


『高野聖』 泉鏡花を読む

組んだと覚えて居る、腰掛の隅に頭を垂れて、死灰の如く控へたから別段目にも留まらなかつ :10/622
大水の時、から一面に野良になりましたよ、人死もいけえこと。御坊様歩行きながらお念仏で :88/622
らしい、取留めのない考へが浮んだのも人が知死期に近いたからだと弗と気が付いた。    :156/622
                  何の道死ぬるものなら一足でも前へ進んで、世間の者 :157/622
針でもあれと地へこすりつけて、十余りも蛭の死骸を引くりかへした上から、五六間向うへ飛 :160/622
先づこれならば狼の餌食になつても其は一思に死なれるからと、路は丁度だらだら下なり、小 :162/622
の様子では疾に血になつて泥沼に。皮ばかりの死骸は森の中の暗い処、おまけに意地の汚い下 :163/622
              瀧に身を投げて死なうより、旧の孤家へ引返せ。汚らはしい欲 :566/622
散らばつて体中に集られては夫は凌げませぬ即死でございますがと、微笑んで控える手で無理 :590/622
と、山畠にかけがへのない、稲が腐つては、飢死でござりまする、総領の私は、一番の働手、 :600/622
            同一水で医者の内も死絶えた、さればかやうな美女が片田舎に生れ :612/622


『国貞えがく』 青空文庫

ろう。この姉だった平吉の前《ぜん》の家内が死んだあとを、十四、五の、まだ鳥も宿らぬ花 :291/317


『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

山をかけて、夏向き海水浴の時分《ころ》、人死《ひとじに》のあるのは、この辺では此処が :14/1510
嘉吉がころり、どんとのめりましたきり、早や死んだも同然。               :167/1510
船の荷物にして、積んで帰れば片附きますが、死骸ではない、酔ったもの、醒めた時の挨拶が :175/1510
とだ辛抱せろ、とぐらぐらと揺り出しますと、死ぬる、死ぬる、助け船《引》と火を吹きそう :206/1510
せろ、とぐらぐらと揺り出しますと、死ぬる、死ぬる、助け船《引》と火を吹きそうに喚いた :206/1510
「占者《うらないしゃ》が卦を立てて、こりゃ死霊の祟《たたり》がある。この鬼に負けては :381/1510
のつけ根なぞは、あか膚よ。げっそり骨の出た死骸でねえかね。」             :482/1510
                「何だい、死骸か。」                 :484/1510
                  「何だ死骸か、言わっしゃるが、死骸だけに厭なこん :485/1510
      「何だ死骸か、言わっしゃるが、死骸だけに厭なこんだ。金壺眼を塞がねえ。そ :485/1510
空家から手毬を落すはずはねえ。そんでも猫の死骸なら、彼処へ持って行って打棄《うっちゃ :550/1510
かおと》しに飛んで下りたは三毛猫だあ。川の死骸と同じ毛色じゃ、(これは、と思うと縁へ :612/1510
い》したものだで、葬い料で酒エ買って、犬の死骸なら今でも食うが、茄子の鳴くのは厭だ、 :843/1510
》で、産婦が二人――定命とは思われぬ無残な死にようをしたと思うと、屋根の上に、姿が何 :1191/1510
れを用いる、がこの少年は、前《さき》に猫の死骸の流れたのを見たために、得飲まずしてこ :1353/1510
身が仮に落入るのを見る、と涙を流して、共に死のうと決心した。             :1368/1510


『日本橋』 青空文庫

ょう事なしに、笑って云うにゃ云いましたが、死ぬほど辛うござんしたわ。」        :290/2195
ただでも稲葉家では後日が、と敬遠すること、死せる孔明活ける仲達を走らすごとし。従って :302/2195
庇合へ落ちて、黒塀の忍返しにぶら下って、半死半生に大怪我をした客があって、すぐに寂れ :333/2195
の癖に、かねて猫嫌いと来ていたんだものね。死ぬほどの思いで、辛抱はしたんだが、遣切れ :1238/2195
                     死ものぐるいに勉強をしたよ。        :1285/2195
私たち、そうした人に、この事を打明けては、死んだ姉に恩を被せる、と乗ってる蓮の台が裂 :1399/2195
時、世間がもう三分間、もの音を立てないで、死んでいて欲しかった。私の胸が、この心が、 :1464/2195
                    「死んでおしまいよ。こんな男は国土の費だ」  :1490/2195
「お前さん、診察が頼みたい?……そうすりゃ死んでも可い。そんな解らない謎見たいな事を :1765/2195
だね。お前んの身に異常がありゃ、女も一所に死ぬですだろうで、……そうなればどうなるで :1811/2195
 国手、俺は、あの女は生命より大事ですで、死のうにも死に切れん。生きとるにも生きとら :1812/2195
は、あの女は生命より大事ですで、死のうにも死に切れん。生きとるにも生きとられん。   :1812/2195
子掛けるように逆せ上って、極道、滅茶苦茶、死物狂いで、潰れかけた商会は煙にする、それ :1814/2195
れかけた商会は煙にする、それがために媽々は死ぬ。」                  :1814/2195
               「女房が――死んだ。」と、学士は鋭く口早に言返す。   :1815/2195
                     死んだ媽は家附きで、俺は北海道へ出稼中、堅 :1852/2195
手向いするだい。殺したい、殺したい、殺して死にたい思うても、傍へ行きゃ、ぼっと佳い香 :1927/2195
の中、さして深くもない中に、横倒れに陥って死んでいたのは茶缶婆で、胸に突疵がある。さ :2165/2195


『人魚の祠』 青空文庫

で、寝室の縁の下へ潜り潜り、一夏のうちに狂死《くるひじに》をした。――        :117/122


『婦系図』 青空文庫

その細君は三度目で、前《さき》の二人とも若死をして、目下《いま》のがまた顔色が近来、 :867/3954
ろう》でも(と少しおまけをして、)構わん、死なば諸共にと云う。いや、人生意気を重んず :882/3954
みであったが、厭なものは厭だ、と城を枕に討死をする態度で、少々自棄《やけ》気味の、酒 :887/3954
の慈姑《くわい》が咽喉《のど》に詰って、頓死《とんし》をしなかったよ。        :1360/3954
な》が怨んでも、泣いても可い。憧《こが》れ死《じに》に死んでも可い。先生の命令《いい :1540/3954
も、泣いても可い。憧《こが》れ死《じに》に死んでも可い。先生の命令《いいつけ》だ、切 :1540/3954
《なこうど》附の縁談が纏まらなかった為に、死ぬの、活きるの、と云った例《ためし》はあ :1986/3954
            「忘れません。私は死んでも鬼になって。」           :2051/3954
                  「私が死んだら、姉さん、経帷子も何にも要らない、 :2880/3954
ても、貴女がお達者でいらっしゃいます内は、死にたくはなくなりました。」        :2929/3954
ない十円紙幣《さつ》が三枚。勿体ないから、死んだらお葬式《とむらい》に使って欲しくっ :2946/3954
貴女の一雫《ひとしずく》の涙を頂かないと、死んでも死に切れない、あわれな者があるんで :3171/3954
雫《ひとしずく》の涙を頂かないと、死んでも死に切れない、あわれな者があるんです。   :3171/3954
すから途方に暮れます。その者は、それにもう死にかかった病人で、翌日《あす》も待たない :3189/3954
旧弊な連中《れんじゅう》は、戦争で人が多く死んだから、生れるのが早い、と云ったそうで :3205/3954
            阿母《おふくろ》が死んだあとで、段々馬場も寂れて、一斉《いっ :3214/3954
も寂れて、一斉《いっとき》に二頭《ひき》斃死《おち》た馬を売って、自暴《やけ》酒を飲 :3214/3954
》く乗切って行く先は……実《まこと》の親の死目である。道子が心はどんなであろう。   :3480/3954
            「そんな法はない。死ぬなんて、」               :3509/3954
             と見れば、貞造の死骸《なきがら》の、恩愛に曳《ひ》かれて動 :3517/3954
と思ったものを、お前たちだけに義理がたく、死ぬまで我慢をし徹《とお》したか。可哀相に :3635/3954
、自分で心を弱くして、とても活きられない、死ぬなんぞと考えないで、もう一度石に喰《く :3636/3954
                    (死んだか、)と聞いて、女房のお増に流眄《し :3653/3954
り》とならんず光景《ありさま》。万有あわや死せんとす、と忌わしき使者《つかい》の早打 :3778/3954
たかも五彩の絹を中空に吹き靡かしたごとく、死したる風も颯と涼しく、美女《たおやめ》た :3789/3954
者なら、たとえ英吉がその為に、憧《こが》れ死《じに》をしようとも、己たち両親が承知を :3927/3954
くば打て、殺したくば殺しねえ、義理を知って死ぬような道理を知った己じゃねえが、嬢さん :3935/3954
さんや、お菅さんにも、言訳をするつもりだ。死んでも寂《さびし》い事はねえ、女房が先へ :3935/3954
の白帆は、二人の夫等の乗れる船にして、且つ死骸《なきがら》の俤に似たのを、妙子に隠し :3943/3954


『龍潭譚』 青空文庫

出でず、身も動かず、われ人をわきまへず心地死ぬべくなれりしを、うつらうつら舁きあげら :179/186


『春昼』 泉鏡花を読む

を拍つて悟るのもありませう。或はそれが基で死にたくなるものもあるかも知れません。   :171/628
しかし恋歌でないといたして見ますると、其の死んだ人の方が、これは迷ひであつたかも知れ :222/628
まあ、言つて見ますれば恋煩ひ、いや、こがれ死をなすつたと申すものでございます。早い話 :229/628
         「否、結構ですとも。恋で死ぬ、本望です。此の太平の世に生れて、戦場 :236/628
、本望です。此の太平の世に生れて、戦場で討死をする機会がなけりや、おなじ畳の上で死ぬ :236/628
で討死をする機会がなけりや、おなじ畳の上で死ぬものを、憧れじにが洒落て居ます。    :236/628
    華族の金満家へ生れて出て、恋煩ひで死ぬ、此のくらゐ有難い事はありますまい。恋 :237/628
                    唯死ぬほど惚れると云ふのが、金を溜めるより難 :238/628
んなのを見つけましたね。よくそんな、こがれ死をするほどの婦人が見つかりましたね。」  :240/628
                    「死骸ですか、」と切込んだ。         :289/628
した。が、日頃の行ひから察して、如何に、思死をすればとて、苟も主ある婦人に、然ういふ :509/628
            (真個なら、其処で死ななければならんのでした、)       :605/628
                     死骸は海で見つかりました。         :626/628


『春昼後刻』 泉鏡花を読む

楽と云ふものが、アノ確に目に見えて、而して死んで行くと同一心持なんでせう。      :211/444
           (病人なら病人らしく死ん了へ。治るもんなら治つたら可からう。何 :288/444
す。はあ、そんな心持がしましたの。(おゝ、死んで見せようか、死ぬのが何も、)とつゝと :289/444
持がしましたの。(おゝ、死んで見せようか、死ぬのが何も、)とつゝと立つと、ふら/\し :289/444
   「屹と然うと極りませんから、もしか、死んで其れツ切りになつては情ないんですもの :297/444
慢な顔色をしても可いんですし、名を知らない死んだ人の戒名だと思つて拝んでも可いんです :321/444
    水の底を捜したら、渠がためにこがれ死をしたと言ふ、久能谷の庵室の客も、其処に :402/444
た如きは幾分か心が乱れて居る。意気張づくで死んで見せように到つては、益々悩乱のほどが :408/444
                     死骸は其の日終日見当らなかつたが、翌日しら :443/444


『天守物語』 泉鏡花を読む

ました。なれども、過失《あやまち》の功名、死んで変りました人相が、却つて、もとの面体 :162/480
  亀姫 (針金の輝く裏を返す)ほんに、討死《うちじに》をした兜ではありませんね。  :194/480
               夫人 人の生死《いきしに》は構ひませんが、切腹はさした :305/480
       九平 他にない、姫川図書め、死ものぐるひに、確《たしか》に其《それ》な :422/480
ようとしたれば、舌を噛んで真俯向けに倒れて死んだ。其の時にな、この獅子頭を熟と視て、 :425/480
な。続いて三年、毎年、秋の大洪水よ。何が、死骸取片づけの山神主《やまかんぬし》が見た :425/480
ざた》だ。婦《をんな》が前髪にさしたのが、死ぬ時、髪をこぼれ落ちたと云ふを拾つて来て :425/480


『歌行燈』 従吾所好

               「一蓮托生、死なば諸共、捻平待ちやれ。」と、くす/\笑 :46/744
柳があつたら、お月様の影の中へ、身を投げて死にたいやうな、……何とも言ひやうのない心 :130/744
の門で聞かしてお見やす。真個〈ほん〉に、人死が出来ようも知れぬぜな。」と襟の処で、塗 :295/744
        「飛んだ合せかゞみだね、人死が出来て堪るものか。第一、芸妓屋の前へは :296/744
江戸へ帰つて、可愛い孫娘の顔を見るまでは、死んでもなか/\目は瞑らぬ。」       :543/744
張お伊勢なんですけれど、父〈おとつ〉さんが死くなりましてから、継母に売られて行きまし :580/744
気を云ふやうですが、……たとひ殺されても、死んでもと、心願掛けて居りました。     :591/744
                殺されたら死ぬ気でな、――大恩ある御主人の、此の格子 :614/744
山。見る内に、額にたら/\と衝と汗を流し、死声を振絞ると、頤から胸へ膏〈あぶら〉を絞 :644/744
上に聾に成つても、貴下のを一番、聞かずには死なれぬ。)                :648/744
     (可愛い人だな、おい、殺されても死んでも、人の玩弄物〈おもちや〉にされるな :682/744
、傲慢な奴だけに、ぴしりと、もろい折方、憤死して了つたんだ。七代まで流儀に祟る、と手 :689/744
でにじり書した遺書〈かきおき〉を残してな。死んだのは鼓ヶ岳の裾だつた。あの広場の雑樹 :689/744
とか云ふ盲人、己〈おの〉が不束なを知つて屈死した心、斯くの如きは芸の上の鬼神なれば、 :692/744


『夜行巡査』 青空文庫

んでくれ。どうせ、おれもこう因業じゃ、いい死に様もしやアしまいが、何、そりゃもとより :92/164
わなふるえながら、両袖を耳にあてて、せめて死刑の宣告を聞くまじと勤めたるを、老夫は残 :129/164
だせり。ああ、恋は命なり。間接にわれをして死せしめんとする老人の談話《はなし》を聞く :134/164
は謂うもののな、おれはおまえが憎かあない、死んだ母親にそっくりでかわいくってならない :139/164
んのだからそう思え。おれももう取る年だし、死んだあとでと思うであろうが、そううまくは :139/164
ろうが、そううまくはさせやあしない、おれが死ぬときはきさまもいっしょだ」       :139/164
な》える負債を消却せんがため、あくまでその死せんことを、むしろ殺さんことを欲しつつあ :164/164


『薬草取』 青空文庫

》も生えません焼山《やけやま》になって、餓死《うえじに》をするそうでございます。   :39/283
》、山へ入って、かれこれ、何でも生れてから死ぬまでの半分は〓〓《さまよ》って、漸々《 :89/283
、娘ははらはらと落涙《らくるい》して、もう死ぬまで、この心を忘れてはなりませんと、私 :240/283
                   私は死んだ者が蘇生《よみがえ》ったようになって :258/283
を提《ひっさ》げて、背負《しょ》った女房が死骸でなくば、死人の山を築《きず》くはず、 :262/283
げて、背負《しょ》った女房が死骸でなくば、死人の山を築《きず》くはず、無理に手活《て :262/283


『夜叉ヶ池』 青空文庫

              百合 里では人死《ひとじに》もありますッて……酷《ひど》 :96/564
《ことわざ》にも、婦人に対して、貴女はいつ死ぬとは問うても可《い》い。が、いつ生れた :111/564
れ友だちの間にも、最早《もは》や世にない、死んだものと断念《あきら》めて、都を出た日 :130/564
        自殺か、怪我《けが》か、変死かと、果敢《はか》ない事に、寄ると触ると :131/564
》を絞って言い交わすぞ! あとを隠すにも、死ぬのにも、何の理由もない男じゃに、貴女、 :131/564
んさき》で打倒《ぶったお》れた――急病だ。死ぬ苦悩《くるしみ》をしながら、死切れない :197/564
―急病だ。死ぬ苦悩《くるしみ》をしながら、死切れないと云って、悶《もだ》える。――こ :197/564
一統鐘の信心が消えている。……爺《じい》が死んだら、誰も鐘を鳴らすものがない。一度で :197/564
、何千の人の生命《いのち》――それを思うと死ぬるも死切れぬと、呻吟《うめ》いて掻《も :197/564
人の生命《いのち》――それを思うと死ぬるも死切れぬと、呻吟《うめ》いて掻《もが》く。 :197/564
も嬉しそうに、ニヤニヤと笑って、拝みながら死んだ。その時の顔を今に忘れん。      :197/564
くぐらいにしか考えなかった。が、まあ、爺が死ぬ、村のものを呼ぼうにも、この通り隣家《 :198/564
おぶい申して、お靴に雲もつけますまい。人は死のうと、溺《おぼ》れようと、峰は崩れよ、 :403/564
せん。(微笑して)置いて行《ゆ》けば百合は死のう……人は、心のままに活《い》きねばな :497/564
                   晃 死ね!(と云うまま落したる利鎌《とがま》を :515/564
                   晃 死ね、死ね、死ね、民のために汝《きさま》死 :517/564
                晃 死ね、死ね、死ね、民のために汝《きさま》死ね。見 :517/564
             晃 死ね、死ね、死ね、民のために汝《きさま》死ね。見事に死 :517/564
 死ね、死ね、死ね、民のために汝《きさま》死ね。見事に死んだら、俺も死んで、それから :517/564
、死ね、民のために汝《きさま》死ね。見事に死んだら、俺も死んで、それから百合を渡して :517/564
めに汝《きさま》死ね。見事に死んだら、俺も死んで、それから百合を渡してやる。死ね、死 :517/564
ら、俺も死んで、それから百合を渡してやる。死ね、死《しな》ないか。          :517/564
も死んで、それから百合を渡してやる。死ね、死《しな》ないか。             :517/564
百合 (サソクにその鎌を拾い)皆さん、私が死にます、言分《いいぶん》はござんすまい。 :534/564


『湯島の境内』 青空文庫

           早瀬 お蔦、もう俺ゃ死んだ気になって、お前に話したい事がある。 :109/205
して、火に触れたるがごとく、ツト手を引く)死ぬ気になって、と聞いたばかりで、動悸《ど :113/205
                早瀬 俺が死んだと思って聞けよ。           :115/205
え、たとい弱くッて震えても、貴方の身替りに死ねとでも云うんなら、喜んで聞いてあげます :118/205
も云うんなら、喜んで聞いてあげます。貴方が死んだつもりだなんて、私ゃ死ぬまで聞きませ :118/205
あげます。貴方が死んだつもりだなんて、私ゃ死ぬまで聞きませんよ。           :118/205
      早瀬 おお、お前も殺さん、俺も死なない、が聞いてくれ。          :119/205
んな事は、芸者の時に云うものよ。……私にゃ死ねと云って下さい。蔦には枯れろ、とおっし :133/205
             お蔦 ですから、死ねとおっしゃいよ。切れろ、別れろ、と云う :140/205
れろ、別れろ、と云うから可厭《いや》なの。死ねなら、あい、と云いますわ。私ゃ生命《い :140/205
            早瀬 己《おれ》は死ぬにも死なれない。(身を悶《もだ》ゆ。) :143/205
        早瀬 己《おれ》は死ぬにも死なれない。(身を悶《もだ》ゆ。)     :143/205
なすったが、たとい泣いても縋っても、こがれ死《じに》をしても構わん、おれの命令だ、と :148/205
  お蔦 (やや気色《けしき》ばむ)まあ、死んでも構わないと、あの、ええ、死ぬまいと :149/205
む)まあ、死んでも構わないと、あの、ええ、死ぬまいとお思いなすって、……小芳さんの生 :149/205
臭い、芸者の真《まこと》を御存じない! 私死にます、柳橋の蔦吉は男に焦《こが》れて死 :149/205
私死にます、柳橋の蔦吉は男に焦《こが》れて死んで見せるわ。              :149/205
させない。待て、落着いて聞けと云うに!――死んでも構わないとおっしゃったのは、先生だ :150/205
お蔦 ええ、修業をして。……貴方よりさきへ死ぬまで、人さんの髪を結《ゆ》ましょう。私 :183/205


 299 件確認
 佐藤和雄(蟻) 2000.9.29