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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
祟らば祟れ! 飽くまでも初一念を貫いて、その唄を聞かねば置かない。
心の迷《まよい》か知れませんが。目のあたり見ます、怪しさも、凄さも、もしや、それが望みの唄を、何人かが暗示するのであろうも知れん、と思って、こうその口ずさんで見るんです――行燈が宙へ浮きましょう。
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