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 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫

「口に出して言わぬばかり、人間も、赤沼の三郎もかわりはないでしゅ。翁様――処ででしゅ、この吸盤《すいつき》用意の水掻《みずかき》で、お尻を密《そっ》と撫《な》でようものと……」
「ああ、約束は免れぬ。和郎たちは、一族一門、代々それがために皆怪我をするのじゃよ。」
「違うでしゅ、それでした怪我ならば、自業自得で怨恨《うらみ》はないでしゅ。……蛙手に、底を泳ぎ寄って、口をぱくりと、」

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