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 『日本橋』 青空文庫

「ええ、私も今までお見掛け申しはしませんので、はい、いずれお客人でござりましょう。」
「客には違わんで、それゃ違わんで。どっちの客だ知っとるだろうが。」
「それは、もし、お尋ねまでもござりません、孫めがお附き申しておりましたよ。で、(旦那様、お初に。どうぞ何分。)と私御挨拶をしました処で、爺の口から旦那様が嬉しい、飲ましてやろう、と姉さんが申されたのでござりましたよ。」

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