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 『五大力』 従吾所好

「何か、娑婆気な、其の材木問屋など、木場の鹿ヶ谷へ集つて、宝生別家の重宝を奪ひ取り、穿違へた所作事に、其の婦に着せて出して、喝乎〈やんや〉と世を騒がす企みではないか。」
「否、叔父さん、其がです、芸の方で、心願掛ける、守本尊にでもしたいと云ふと、またもお願ひをする勇気があるんですけれど、霞のは唯、しく成りたい、と其ばかり、顔を気にして気が違つた、心得違ひで。」

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