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 『五大力』 従吾所好

「舞も鼓も見真似、聞く真似、人並には心得たが、此は婦だ。凡て家に芸を伝ふるに、女子が中を継ぐと跡が絶える……又慌てるな、女役者を言ふのではない。
 すれば、あれ、あれを聞け……騒ぎよ……な。……あの中には、橋弁慶の稽古の時、大薙刀を翻然と使うて、足踏をしたと思へ。……何か怪しき臭のする繃帯の切を落して、〓〈どう〉と成つた鬼若な、京へ行けば一見茶屋で、羽織を脱いだ由良之助よ。かつぽれの大家も交つて……豪傑儕〈がうけつばら〉がいや、其が頼しい。

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