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 『五大力』 従吾所好

 松は踞んで、土の上に煙管を払いた。煙も立たずカチリと鳴つた。路はカラ/\と凍てたらしい。すぐに突込み、しやつきりと立つて、
「ぢや、まあ……何ですが、私〈わつし〉あ喜の字から頼まれて来てますから、知らねえ中にも、途中三界、御難儀があつちや成らねえ、分りませんまでも曳いて来た路を捜しに戻らうかと思ひましたぜ。」

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