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 『日本橋』 青空文庫

「赤熊。」と二人は囁いて、ちょっと目配。
「姉さん、こりゃ何かい、お前さんお係合なんですかい。」
「いいえ、私はただ通りかかったばかりなんです。でもまあ遁げてくれて可かったけれど、抵って来たらどうしようかと思ったよ。……可哀相に、綺麗な植木の花が。」

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