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『五大力』 従吾所好
――(御承知もありませうが、不思議な言伝へがあります、これは宝もの。途中お気を着け下さいまし……分けて此の辺は川筋です。河岸を御通行の事、間違ひがあつては取返しが着きません、何分何うぞ。)――と恐しく念を入れて、私に手渡し為たのが、此の何、冬木に住まつてる絵師〈えかき〉でね、……懇意づく――其宝の持主の、……私には母方の叔父に当る、駿河台の苦虫から借りて居たのを――便宜で、託けて返さうと云ふんだ。
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