検索結果詳細
『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「お爺さん、」
と呼んだのが、驚破《すわや》事ありげに聞えたので、手んぼうならぬ手を引込め、不具《かたわ》の方と同一《おなじ》処で、掌をあけながら、据腰で顔を見上げる、と皺面ばかりが燭《あかり》の影に真
赤
になった。――この
赤
親仁と、青坊主が、廊下はずれに物言う状《さま》は、鬼が囁くに異ならず。
1129/1510
1130/1510
1131/1510
[Index]