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『五大力』
従吾所好
(柄にはありませんが、深川の方へ越さうかと思つて、安値い、家〈うち〉を探しに、)
と云つたもんです。
絵師とは、川端で出逢つたんでね。――(御覧なさい、湯の帰途、直き其処が住居〈すまひ〉です。お立寄り、是非。)と云つて、私を家へ連込んだ。其家〈そこ〉へ行つたのは、はじめてさ。先づ何はなくつても、で淡泊〈あつさ〉りと一杯出した。
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