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 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

 既にして、朱鷺色《ときいろ》の布一重《ぬのひとえ》である。
 私も脱いだ。汗は垂々《たらたら》と落ちた。が、憚りながら褌《ふんどし》は白い。一輪の桔梗《ききょう》の紫の影にえて、女はうるおえる玉のようであった。

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