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 『婦系図』 青空文庫

「で、ございますかな。」とようよう膝去《いざ》り出して、遠くから、背を円くして伸上って、腕を出して、巻莨《まきたばこ》に火を点《つ》けたが、お蔦が物指《ものさし》を当てた襦袢《じゅばん》の袖が見えたので、気にして、慌てて、引込める。
「ちっと透かさないか、籠るようだ。」
「縁側ですか。」

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