検索結果詳細
『春昼』
泉鏡花を読む
坂東第二番の巡拝所、名高い霊場でございますが、唯今ではとんと其の旧跡とでも申すやうになりました。
妙なもので、却つて遠国の衆の、参拝が多う
ござ
います。近くは上総下総、遠い処は九州西国あたりから、聞伝へて巡礼なさるのがあります処、此方たちが、当地へ
ござ
つて、此の近辺で聞かれますると、つい知らぬものが多くて、大きに迷ふなぞと言ふ、お話を聞くで
ござ
いますよ。」
127/628
128/628
129/628
[Index]