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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 と遺言する。これぞ、われらの誂《あつらえ》じゃ。
 蚊帳の中で、少年の魘《うな》されたは、この夢を見た時よ、喃《なあ》。
 これならば立退くであろう、と思うと、ああ、埒あかぬ。客僧、御身が仮に落入るのを見る、と涙を流して、共に死のうと決心した。

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