検索結果詳細


 『天守物語』 泉鏡花を読む

舌長姥 御意にござります。……海も山もさしわたしに、風でお運び遊ばすゆゑに、半日路《はんにちぢ》には足りませぬが、宿々《しゅく/゛\》を歩《ひろ》ひましたら、五百里……されば五百三十里、もそつともござりませうぞ。
夫人 あゝね。(亀姫に)よく、それで、手鞠をつきに、わざ/\此処までおいでだね。
亀姫 でございますから、お姉様《あねえさま》は、私がお可愛うございませう。

 141/480 142/480 143/480


  [Index]