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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 聊もその意を得ないで、
 「何故だろうかね。」
 「この追手じゃ、帆があっては、丁という間に葉山へ着く。ふわふわと海月泳ぎに、船を浮かせながらゆっくり遣るべい。

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