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 『縁結び』 青空文庫

 惜《おし》い事をした。その巾着は、私が東京へ行っていた時分に、故郷《こきょう》の家が近火《きんか》に焼けた時、その百人一首も一所に焼けたよ。」
「まあ……」
 とはかなそうに、お君の顔色が寂《さび》しかった。

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