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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「はっ、」
というと、奇異なのは、宵に宰八が一杯――汲んで来て――縁の端近に置いた手桶が、ひょい、と倒斛斗《さかとんぼ》に引くりかえると、ざぶりと
水
を溢《こぼ》しながら、アノ手でつかつかと歩行《ある》き出した。
1502/1510
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1504/1510
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