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『日本橋』
青空文庫
と婀娜な声、暗中に留南奇がはっと立つ。衣摺の音するすると、しばらくして、隔ての襖に密と手を掛けた、ひらめく稲妻、輝く白金、きらりと指環の小蛇を射る。
「ほんとうの、貴方の姉さんは私は知らない。清葉さんなら恐れはしない。芸でいけなきゃ、容色で、……容色でいけなけりゃ芸事で、皆不可なけりゃ、気で負けないわ。生命で勝つ。葛木さん、見て頂戴。」
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