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『貝の穴に河童の居る事』
青空文庫
「えい、神職様《かんぬしさま》。馬蛤《まて》の穴にかくれた小さなものを虐《しいた》げました。うってがえしに、あの、ご覧《ろう》じ、石段下を一杯に倒れた血みどろの大魚《おおうお》を、雲の中から、ずどどどど!だしぬけに、あの三人の座敷へ投込んで頂きたいでしゅ。気絶しようが、のめろうが、鼻かけ、歯《はッ》かけ、大《おおき》な賽《さい》の目の出次第が、本望でしゅ。」
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