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『五大力』
従吾所好
蛇目を一本、腕相撲と云ふ袖で包〈かゝ〉へて、番傘を向う下りに、件のお三どんは、かた/\と通つて行く、……つい目の前だ、けれども、最う暗いもの。
やがて、其のなりで、じよな/\と引返して、一度見返りながら、無駄に帰つた。
状あ見やがれさ。
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