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『縁結び』
青空文庫
そこでひとしきり、人通りがあって、もうちと行くと、またひっそりして、やがて大きな桑畠《くわばたけ》へ入って、あの熟《じゅく》した桑の実を取って食べながら通ると、ニ三人葉を摘《つ》んでいた、田舎《いなか》の婦人があって、養子を見ると、慌《あわ》てて襷《たすき》をはずして、お辞儀《じぎ》をしたがね、そこが養子の実家だった。
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