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 『海神別荘』 華・成田屋

侍女四  若様、私も存じております。浅香山を。
公子  いや、そんなのではない。(博士がおきたる書を披きつつ)、女のくにの東道、道中の唄だ。何とか云うのだった。この書はいくらか覚えがないと、文字が見えないのだそうだ。(呟く)姉上は貴重な、しかし、少しあてっこすりの書をお拵えになったよ。ああ、何とか云った、東道の。

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