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 『夜行巡査』 青空文庫

 いと長々しき繰り言をまだるしとも思わで聞きたる壮佼は一方ならず心を動かし、
「爺さん、いやたあ謂われねえ、むむ、もっともだ。聞きゃ一人息子が兵隊になってるというじゃねえか、おおかた戦争にも出るんだろう、そんなことなら黙っていないで、どしどし言い籠めて隙あ潰さした埋め合わせに、酒代《さかて》でもふんだくってやればいいに」

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