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 『薬草取』 青空文庫

「爪尖《つまさき》を懸けると更に苦《く》なく、負《おぶ》さった私の方がかえって目を塞《ふさ》いだばかりでした。
 さて、些《ちっ》と歩行《ある》かっせえと、岸で下してくれました。それからは少しずつ次第に流《ながれ》に遠ざかって、田の畦《あぜ》三つばかり横に切れると、今度は土《あかつち》の一本道、両側にちらほら松の植わっている処《ところ》へ出ました。

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