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 『夜叉ヶ池』 青空文庫

学円 (伸上り納戸越に透かして見て)おい、水があるか、蘆《あし》の葉の前に、櫛《くし》にも月の光が射《さ》して、仮髪《かつら》をはずした髪の艶《つや》、雪国と聞くせいか、まだ消残って白いように、襟脚、脊筋も透通る。……凄《すご》いまで美しいが、……何か、細君は魔法つかいか。
晃 可哀想《かわいそう》な事を言え、まさか。
学円 ふん。

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