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 『木の子説法』 青空文庫

「通りがかりのものです。……臨時に見物をしたいと存じますのですが。」
「望む所でございます。」
 と、式台正面を横に、卓子《テエブル》を控えた、受附世話方の四十年配の男の、紋附の帷子《かたびら》で、舞袴《まいばかま》を穿《は》いたのが、さも歓迎の意を表するらしく気競《きお》って言った。これは私たちのように、酒気《さけけ》があったのでは決してない。

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