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 『春昼後刻』 泉鏡花を読む

 うたゝ寐に恋しき人を見てしより、其の、みを、と云ふ名も知らぬではなかつたけれども、夢のいはれも聞きたさに。
「それでも、私が気疾をして居ります事を御存じのやうでしたわ。先刻、」
「それは、何、あの畑打ちの爺さんが、蛇をつかまへに云つた時に、貴女はお二階に、と言つて、一寸御様子を漏らしただけです。それも唯御気分が悪いとだけ。

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