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『日本橋』
青空文庫
赤熊は、まじまじとして、頽然と俯向いたが、太く恥じたらしく毛皮の袖を引捜すと、何か探り当てた体で、むしゃりと噛む。
葛木は眉を顰めて、
「ちょっと、小児も小児だし、……前刻から、気になるが、とにかく、色事の達引中だ、なあ、まあ。……それに、そんな事をしてくれては不可いじゃないか。見ていられない、……何を食うんだ。」
1878/2195
1879/2195
1880/2195
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