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 『日本橋』 青空文庫

 赤熊は、まじまじとして、頽然と俯向いたが、太く恥じたらしく毛皮の袖を引捜すと、何か探り当てた体で、むしゃりと噛む。
 葛木は眉を顰めて、
「ちょっと、小児も小児だし、……前刻から、気になるが、とにかく、色事の達引中だ、なあ、まあ。……それに、そんな事をしてくれては不可いじゃないか。見ていられない、……何を食うんだ。」

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