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 『日本橋』 青空文庫

「はあ、これかね。」
 と、食った後の指を撮んで、けろりとしたを上げて、気も無い様子で、
「虱だと思ったかね、へへ、違うですが。大丈夫だで、国手。脂の抜きようが足りんだった処へ、寝るにも起きるにも脱がねえもんで、こりゃ、雨な、埃な、日向な、汗な、膏で熊の皮に湧いた蛆だよ。」

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