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『婦系図』
青空文庫
「他ならぬ先生の御口添じゃあるし、伺った通りで、河野さんの方も申分も無い御家です。実際、願ってもない良縁で、もとよりかれこれ異存のある筈はありませんが、ただ不束《ふつつか》な娘ですから、」
「いや、いや、」
と頭を掉《ふ》って、大《おおき》に発奮《はず》み、
1923/3954
1924/3954
1925/3954
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