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『化鳥』
青空文庫
母様《おつかさん》はうそをおつしやらない、博士《はかせ》が橋銭をおいてにげて行くと、しばらくして雨が晴れた。橋も蛇籠《じやかご》も皆雨にぬれて、黒くなつて、あかるい日中《ひなか》へ出た。榎の枝からは時々はら/\と雫《しづく》が落ちる、中流《ちうりう》へ太陽がさして、みつめて居るとまばゆいばかり。
「
母
様《おつかさん》遊びに行かうや。」
此時鋏《はさみ》をお取んなすつて、
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