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 『日本橋』 青空文庫

「お怪我の無いよう……御機嫌よう。」
 とはらりと落すと、袖で受けたが、さらりと音して、縮緬の緋のしぼは、鱗が鳴るか、と地に辷って、潰島田の人形は二片三片花を散して、枝も折れず、柳の葉末に手に留んぬ。

 1972/2195 1973/2195 1974/2195


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