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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
やい、枕をくれ、枕をくれ、と嘉吉めが喚くげな。
何吐《ぬか》すぞい、この野郎、贅沢べいこくなてえ、狐店の
白
ッ首と間違えてけつかるそうな、とぶつぶつ口叱言《くちこごと》を申しましての、爺《じじい》どのが振向きもせずに、ぐんぐん曳いたと思わっしゃりまし。」
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