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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 酒が上って、醒めずにいたりゃ本望だんべい、俺《わし》ら手が利かねえだに、もう些とだ辛抱せろ、とぐらぐらと揺り出しますと、死ぬる、死ぬる、助け船《引》と火を吹きそうに喚いた、とのう。
 この中ではござりませぬ、」
 と姥は葦簀の外を見て、

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