検索結果詳細
『春昼後刻』
泉鏡花を読む
「恁う申しても矢張お気に障りますか。貴下のお姿を見て、心持が悪くなつたと言ひましたのを、未だ許しちや下さいませんか、おや、貴下何うなさいましたの。」
身動ぎもせず聞き澄んだ散策子の茫然とした目の前へ、
紅
白粉の烈しい流が眩い日の光で渦いて、くる/\と廻つて居た。
「何んだか、私も変な心持になりました、あゝ、」
216/444
217/444
218/444
[Index]