検索結果詳細


 wx




 『化鳥』 青空文庫

小屋《こや》を出て二町《ちやう》ばかり行くと直《すぐ》坂《さか》があつて、坂《さか》の下口《おりくち》に一軒《いつけん》鳥屋があるので、樹蔭《こかげ》も何にもない、お天気のいゝ時あかるい/\小さな店で、町家《まちや》の軒ならびにあつた。鸚鵡《あうむ》なんざ、くるツとした露《つゆ》のたりさうな、小《ちい》さな眼で、あれで瞳《ひとみ》が動きますね。毎日々々行つちやあ立つて居たので、しまひにやあ見知《みしりがほ》で私《わたし》のを見て頷《うなづ》くやうでしたつけ、でもそれぢやあない。

 217/ 218/


  [Index]