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 『縁結び』 青空文庫

「あれえ」と云うと畳にばったり、膝を乱して真蒼《まっさお》になった。
 窓を切った松の樹の横枝へ、お君のと正面に、山を背負《しょ》って、むずと掴《つか》まった、大きな鳥の翼《つばさ》があった。狸《たぬき》のごとき眼《まなこ》の光、灰色の胸毛の逆立《さかだ》ったのさえ数えられる。

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