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 『婦系図』 青空文庫

「私は英さんの妹でございます。」
「ああ、おうわさで存じております。島山さんの令夫人《おくさん》でいらっしゃいますか。……これはどうも。」
 静岡県……某《なにがし》……校長、島山理学士の夫人菅子《すがこ》、英吉がかつて、脱兎《だっと》のごとし、と評した美人《たおやめ》はこれであったか。

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