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『化鳥』 青空文庫
しかし其は唯青葉ばかりで菖蒲《あやめ》の短いのがむらがつてゝ、水の色の黒い時分、此処へも二日《ふつか》、三日《みつか》続《つゞ》けて行きましたつけ、小鳥は見つからなかつた。烏が沢山《たんと》居た。あれが、かあ/\鳴いて一しきりして静《しづ》まると其姿《そのすがた》の見えなくなるのは、大方《おほかた》其翼《そのはね》で、日の光をかくしてしまふのでしやう、大きな翼《はね》だ、まことに大い翼《つばさ》だ、けれどもそれではない。
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