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 『薬草取』 青空文庫

「それでも私は月の出るのを待ちますつもり。その花籠《はなかご》にさえ一杯になったら、貴女《あなた》は日一杯に帰るでしょう。」
「否《いいえ》、いつも一人で往復《ゆきかえり》します時は、馴れて何とも思いませんでございましたけれども、〓《なま》じお連《つれ》が出来て見ますと、もう寂《さび》しくって一人では帰られませんから、御一所《ごいっしょ》にお帰りまでお待ち申しましょう。その代《かわり》どうぞ花籠の方はお手伝い下さいましな。」

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