検索結果詳細


 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫

「はあ、いまさらにお恥かしい。大海蒼溟《そうめい》に館《やかた》を造る、跋難侘《ばつなんだ》竜王、娑伽羅《しゃがら》竜王、摩那斯《まなし》竜王。竜神、竜女も、色には迷う験《ため》し候。外海小湖に泥土の鬼畜、怯弱《きょうじゃく》の微輩。馬蛤《まて》の穴へ落ちたりとも、空を翔《か》けるは、まだ自在。これとても、御恩の姫君。事おわして、お召とあれば、はもとより、自在のわっぱ。電火、地火、劫火《ごうか》、敵火、爆火、手一つでも消しますでしゅ、ごめん。」

 235/257 236/257 237/257


  [Index]