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『婦系図』
青空文庫
門際の流《ながれ》に臨むと、頃日《このごろ》の雨で、用
水
が
水
嵩《みずかさ》増して溢《あふ》るるばかり道へ波を打って、しかも濁らず、蒼《あお》く飜《ひるがえ》って竜《りょう》の躍るがごとく、茂《しげり》の下《もと》を流るるさえあるに、大空から賤機山《しずはたやま》の蔭がさすので、橋を渡る時、夫人は洋傘《かさ》をすぼめた。
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