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 『化鳥』 青空文庫

此時背後《うしろ》から母様《おつかさん》がしつかり抱いて下さらなかつたら、私《わたし》何うしたんだか知れません。其はおそくなつたから見に来て下すつたんで泣くことさへ出来なかつたのが、
「母様《おつかさん》!」といつて離れまいと思つて、しつかり、しつかり、しつかり襟《えり》ん処《とこ》へかぢりついて仰向《あふむ》いておを見た時、フツト気が着いた。

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