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『薬草取』
青空文庫
高坂は声も曇って、
「私を負《おぶ》った男は、村を離れ、川を越して、遙《はるか》に鈴見《すずみ》の橋の袂《たもと》に差置《さしお》いて帰りましたが、この男は唖《おうし》と見えて、長い途《みち》に一言も物を言やしません。
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