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 『木の子説法』 青空文庫

 必要なのは――魚説法――に続く三番目に、一《ひとつ》、茸《きのこ》、(くさびら。)――鷺《さぎ》、玄庵――の曲である。
 道の事はよくは知らない。しかし鷺の姿は、近ごろ狂言の流《ながれ》に影はらぬと聞いている。古い隠居か。むかしものの物好《ものずき》で、稽古《けいこ》を積んだ巧者が居て、その人たち、言わば素人の催しであろうも知れない。狸穴近所には相応《ふさわ》しい。が、私のいうのは流儀の事ではない。曲である。

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