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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「爺《じじい》どのはお庇と何事もござりませんで、今日も鶴谷様の野良へ手伝いに参っております。」
「じゃ、その嘉吉というのばかりが、変な目に逢ったんだね。」
「それも心がらでござります。はじめはお前様、貴女《あなた》が御親切に、勿体ない……お手ずから薫の高い、水晶を噛みますような、涼しいお薬を下さって、水ごと残して置きました、……この手桶から、」……
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