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『夜叉ヶ池』
青空文庫
百合 (熟《じっ》としばし)まさかと思うけれど、ねえ、坊や、大丈夫お帰んなさるわねえ。おおおお目ン目を瞑《ねむ》って、頷《うなず》いて、まあ、可愛い。(と頬摺《ほおず》りし)坊やは、お乳《つぱ》をおあがりよ。
母
《かあ》さんは一人でお夕飯も欲しくない。早く片附けてお留守をしましょう。一人だと見て取ると、村の人が煩《うるさ》いから、月は可《よ》し、灯を消して戸をしめて。――
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